メラトニンと寝汗と深部体温

体の深い部分の体温を深部体温と呼びますが、深部体温と眠りの関係はあまり語られていない感じがします。まだまだ研究途中なのかもしれませんが、いくつかの本を読んで勉強した事をまとめてみます。

眠りを促すメラトニンの役割の一つは、抹消血管を拡張して深部体温を下げる事です。下げると言っても1度程度です。睡眠時間中に37度程度の深部体温は、36度程度まで徐々に下がり、再び37度に上昇して自然な目覚めをもたらします。メラトニンが深部体温を若干下がる事で眠りへと誘います。必要に応じて寝汗で低めの深部体温を維持します。

赤ちゃんが眠くなると、手足が温かくなるのをご存じの方は多いと思います。手足から熱を発散する事で、体温を下げて眠りを誘います。逆に、手足が冷たい人が入眠しにくい理由も示しています。体内の熱が逃げないので深部体温が下がらない、深部体温が下がらないから入眠でしにくいのです。手足が冷たい方は、寝る直前に手足を温める工夫をすると良いかも、です。

女性は、女性特有の黄体ホルモンの働きで、深部体温が下がらないので、熟睡できない時期があります。これは女性の女性たるゆえんですから、受け入れ必要があるのでしょうね。

体温調節を司るのは脳内の視床下部という所で、睡眠に適した体温を維持するために微妙な調節を続けます。例えば、必要に応じて適度な発汗(寝汗)により、深部体温を適切に調整します。この視床下部の中に、睡眠中枢そして覚醒中枢と呼ばれる機能があります。睡眠中枢は睡眠中に活動し、起きている時は活動を止めます。覚醒中枢はその逆のタイミングで活動します。脳の中に睡眠専門の部位があるという事は、生きる上で睡眠が不可欠だと教えてくれているように感じます。

メラトニンの分泌量と深部体温はほぼ反比例の関係です。メラトニン分泌量が増加すれば深部体温は下がり、メラトニン分泌量が減少すれば深部体温は上ります。メラトニン分泌量が山とすれば、深部体温が谷の関係です。深部体温が十分に上昇すれば自然な覚醒が近い事になります。

気持ち良い起床は、この深部体温のリズムと、ほぼ90分毎に繰り返す睡眠のリズムの両方が満たすタイミングです。この90分毎に繰り返す睡眠のリズムについては後で記事にします。

参考図書
メラトニン研究の最近の動向(星和書店)
脳内物質メラトニン(朝日出版社)
脳のしくみ(主婦の友社)
メラトニン・トレーニング(かんき出版)
ねむり学入門(新曜社)
睡眠検定ハンドブック(全日本病院出版会)
眠って生きろ(deco)

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